「日本の女性の夜明けを」HATSU-SHINから生まれたNEWPASS。キャリア支援への挑戦で描く未来とは?
株式会社NEWPASS 山本 万優
神奈川県では県内地域発の起業家を次々と生み出す「HATSU起業家支援プログラム」によって事業化の実現に向けた伴走型の集中支援を行い、起業家の創出を促進しています。
今回は、「HATSU鎌倉」の卒業生であり、神奈川県の「かながわ・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム(KSAP)」にも採択された株式会社NEWPASS代表の山本 万優さんに、創業から現在の新たな挑戦に至るまでの歩みと、神奈川県の支援プログラムの活用についてお話を伺いました。
どのような事業を行っているか教えてください。
私たちは、「日本の女性の夜明けになる」というミッションのもと、未経験からオフィス職への転職を目指す20代女性を支援する転職プラットフォーム「NEWPASS CAREER(ニューパスキャリア)」と「0円副業スクールNEWPASS」を運営しています。
NEWPASS CAREERでは、看護師、客室乗務員、販売職などで培った顧客折衝経験を活かして、「働き方を変えたい」「キャリアアップしたい」と願う女性が挑戦できる世界を目指し、キャリアコーチングコースと転職支援コースを展開しています。0円副業スクールNEWPASSでは、副業で新しいスキルを身につけたい、副業人材としてリモートで働けるようになりたい方向けに、実務をしながら学べるオンラインスクールを運営しています。
なぜキャリア支援サービスを立ち上げたのでしょうか。
私自身が客室乗務員からリクルートへ転職した際の原体験が基になっています。当時、あるキャリアアドバイザーに「CAさんには接客や受付、秘書くらいしか紹介できない」と言われ、未経験転職の市場価値の低さを痛感しました。
しかし、さまざまな方のアドバイスをいただいて転職活動をした結果、希望の会社から内定を得ることができ、営業や企画、人事職を経験していく中で「キャリアは何度でも変えられる」と強く感じました。
起業後、SNSなどで「転職相談にのってほしい」という声が、友人やサービス職の女性から多く寄せられるようになりました。「オフィス職に行きたいけど、何を準備すればいいか分からない」という悩みが多く、専門的な業界にいるからこそ違う業界や業種を知る機会の不足、今までの経験から適職を考えてスキルの棚卸しを行う機会の不足を感じました。
従来の転職エージェントではそこまでの支援がなく、希望職種への転職のステップを応援するよりも、「書類が通りやすい職種」を提案されがちです。
この課題を解決し、「未経験でも0から学ぶことで、もっと自由にキャリアを構築できる社会にしたい」という思いが原動力です。
サービスはどのように構築しているのですか?
現在、NEWPASS CAREERはサービスを構築・検証している段階です。転職したい業界や職種が明確な方にはエージェントとして転職支援を行い、転職活動の準備から伴走を希望する方には、キャリアコーチと「適職探し」「面接対策」までできるキャリア設計コースを提供しています。
また、転職後のハードルとなる「ビジネススキル」の習得も支援しています。PCスキルは資格の学校TACと連携し、無償でExcel/PowerPoint学習の教材を提供しています。(プレスリリース)
私たちは過去の経験から価値観や転職の軸を考える適職診断や、職務経歴書の書き方・面接対策といった部分を重点的に教えています。
「転職活動前に自分の優先したい転職軸が定まって良かった」という声や、
「今までは求人票を見ても働くイメージが湧かなかったが、今はどんな観点で職探しをすべきかわかった」
「面接で聞かれても前職での経験を自信を持って話せた」
と、ユーザーの方から嬉しいお言葉をいただいています。
起業の経緯と、なぜ神奈川県を拠点に選んだのか教えてください。
学生時代から海外NGOのボランティアなどで社会課題解決に関心があり、20代に2社大企業を経験する中で、社会的インパクトとビジネスの収益性を両立させるビジネスモデルに興味を持つようになりました。
起業のきっかけは、HATSU鎌倉との出会いです。コロナ禍のフルリモート中に、自然豊かで散歩道が多い鎌倉に移住しました。そこで「HATSU鎌倉」の存在を知り、まだ会社員で起業も決めていない段階でしたが、新しい挑戦をしてみようと思い、応募しました。
プログラム在籍中に応募したアイデアでビジネスコンテストで最優秀賞を受賞したり、素敵な起業家・支援者との出会いが、普通の会社員だった私にとって新鮮で、「これは人生の新しいチャンスかもしれない」と感じ、独立を決意しました。
神奈川県のベンチャー支援プログラムは、事業にどう活かされましたか?
起業以来、神奈川県の支援プログラムをフル活用し、手厚くサポートいただいています。
まず「HATSU鎌倉」では、会社員だった私に不足していた「税金」や「経営」の知識を、メンターの里さん(税理士)や松本さん(公認会計士)から徹底的に学びました。特に原価計算や販売価格の設計を学んだことで、初めて「ものを売るスタートラインに立てた」と感じました。
HATSU卒業後に株式会社NEWPASS(元myaku)を設立し、「SHINみなとみらい」に入居しました。
SHINの利点は二つあります。
一つは「起業家と支援者が集まるコミュニティ」です。
同じフェーズの起業家を間近で見ることで、互いに切磋琢磨でき、事業立ち上げに必要な人脈やノウハウをシェアし合うことができます。
もう一つは「社外など周りからの信頼につながること」です。
県の拠点に入っていることで、銀行融資や大企業との連携において、圧倒的な信頼を得ることができました。
SHIN入居後は「KSAP」に採択いただきました。KSAPは私にとって最高のプログラムで、「会社員」から「起業家」へのマインドセット変革の場になりました。事業計画の立て方、検証の仕方、そしてVCからの調達(エクイティ)と融資(デット)の違いなど、起業家として必要な基礎を教えてもらいました。
KSAP期間中はクラウドファンディングの「かなエール」も活用しました。県の広報支援(プレスリリースなど)に加え、CAMPFIREの優秀な担当者が専属でついてくれ、リリース前から終了後まで戦略的なアドバイスをいただけたのが非常に大きかったです。
今後の展望についてお聞かせください。
NEWPASSは「日本の女性の夜明けになる」というミッションを体現すべく、異業界への転職や初めての副業など、キャリアチェンジの一歩目になるきっかけ作りを行っています。
事業開発をしながら現在「NEWPASS Media」というメディアも立ち上げているので、令和の時代における新しい女性の暮らし方や働き方を世の中に発信・提案していきたいです。
目下の課題は「PMF(プロダクトマーケットフィット)を目指したスピードアップ」です。良いチームを作り、いかに早くユーザーの声を聞いてサービスを改善できるかを集中して行っています。そのためにSNSでの集客検証や、ユーザーインタビューを繰り返して、改善ポイント、収益化のシナリオなどをチームで日々振り返りながら議論しています。
これから神奈川で起業を目指す方々へメッセージをお願いします。
起業して2年経ち、事業転換(ピボット)も経験して思うのは、「目標を決めて行動し、実践で学び、修正する」というサイクルこそが成功への近道だということです。
起業家にとって「何もしない・試さないこと」が一番の失敗リスクです。私も個人では全く使わなかったSNSを必要だと分かった瞬間に立ち上げたり、不必要だと感じた業務はすぐやめたり、結果を見て学び、改善する。このスピード感が何より大事だと思います。
この記事を読んで、私たちの取り組みに共感してくださった方は、ぜひサイトを覗いてみてほしいです。
そして私たちは今、「日本の女性の夜明け」を一緒につくっていく仲間(インターン、カスタマーサポート職種)を募集しています。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
企業情報
株式会社NEWPASS
【事業内容】
NEWPASS CAREERの企画・開発・運営
【サービスサイト】
NEWPASS CAREER(転職者向けコーチング/エージェント) :https://newpasscareer.com/
0円副業スクールNEWPASS: https://newpassschool.vercel.app/
NEWPASS Media: https://newpasscareer.com/media